2009年12月 5日

アメリカン・ギャングスター

アメリカン・ギャングスター [DVD]

2007年 アメリカ

監督 りドリー・スコット

主演 デンゼル・ワシントン ラッセル・クロウ

 

面白かった。実話が下敷きになってるせいか少々テンポが鈍く話が長い。でも二人の俳優の世界が平行して展開する出だし部分から、ついに事件が交差していく後半のじりじりと進む話は面白かった。

ギャング世界しか知らない男の成功する方法は不法な世界の中であり、彼はベトナム戦争の最中を利用し、麻薬を産地直送方式で売って財を築く。一方見つけた100万ドルの現金を申告して仲間から馬鹿正直なボーイスカウトと揶揄され孤立する精錬な堅物の警官。彼は汚職、収賄が日常茶飯の警察内部の腐敗に対して信じるところにしたがって麻薬捜査を続ける。

 二人の対面シーンは、重い荷をおろしてお互いに自分の生き方を見る余裕が出来たような表情が印象的で、それぞれのその後も、映画的ではあるが巧く治まっている時間があって楽しみに見るなら及第点.

 

 ★★★★

大いなる陰謀

大いなる陰謀 (特別編) [DVD]


 Lions for Lambs  

2007年  アメリカ 

監督 ロバート・レッドフォード
出演 トム・クルーズ
    ピーター・バーグ マイケル
    ペーニャ デレク・ルーク
    ロバート・レッドフォード
    メリル・ストリープ

 


久々のR・レッドフォードの監督作品。メリル・ストリープもトム・クルーズも適役だった

アメリカの政策の間違いやテロの後遺症を引きずる現実について、監督の意見が色濃い、私にもよく分かる映画だった。

* * * 

アフガンでテロ分子をつぶそうという作戦が進行している時、急進的な議員(トム・クルーズ)は自分に好意的だったジャーナリスト(メリル・ストリープ)を、世論向けにニュースを提供する、スクープになると言って呼び寄せる。
大学では、以前は最優秀だった学生が、講義にでなくなったので将来について話しあっている
教授には、教え子が志願して戦争に行き戦死したという過去がある。
そして又優秀な学生が現在アフガンの作戦で死に瀕している。

* * * 

1時間半の映画は短い気がした。あっけない終わりだが、それもアリだろう。現実の生活と政治の関係についてはそれぞれの考え方で随分違いがある。といっても監督のメッセージは理解できる.

 

★★★☆

2009年11月12日

イースタン・プロミス

イースタン・プロミス [DVD]

監督 デヴィッド・クローネンバーグ

出演 ヴィゴ・モーテンセン 、ナオミ・ワッツ 、ヴァンサン・カッセル 、   

        アーミン・ミューラー=スタール 、シニード・キューザック

 

どこか変なところもありますが、、傑作を作る監督の作品。 やはりどことなく変わった映画でしたが、イギリスの風景がにじむ上品さと、バイオレンス・アクションと、うら寂しいながら暖かさがミックスした、味のある作品。刺激的な残酷なシーンもあってR18指定。でも、慣れもあってか驚かないで見終わることが出来た。 サウナでの ヴィゴ・モーテンセンの全裸のファイトシーンにも驚かず、ナオミ・ワッツは綺麗で、ヴァンサン・カッセルの哀れなホモぶりもよかった。音楽はこれまたとてもよくて印象的でした。

 

 EASTERN PROMISES   2007年  イギリス=カナダ ★★★★

イントゥ・ザ・ワイルド

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]

監督・脚本 : ショーン・ペン

原作 ジョン・クラカワー

出演 エミール・ハーシュ 、 ル・ホルブルック キャサリン・キーナー、 ウィリアム・ハート

       ヴィンス・ヴォーン

ショーン・ペンの監督で昨年公開された作品。実話をレポートしたものが下敷きで、そう思うとちょっと暗い、若者の内省的なロードムービーのようですが。

 * * * 

彼は大学を卒業したと同時に身の回りを何もかも整理して、大学院の学費も寄付、カードも持たない旅に出る。成績は優秀で、両親は社会的な成功者で裕福な家庭で、仲がいい妹が独りいる。それらをみんな残して旅にでてしまいます、「物や金・家族」など現代社会のしばリから解放されることが目的でした。旅の途中のエピーソドも知り合った人たちも、自由な生活送ってはいるが、それぞれ違う過去や希望や生活の形があり、自分を肯定して前向きに生きている。その人たちに関わって暮らしながら、彼は開放された生活の重みを知ります。そして生まれたこと生きていくことについて思いを深める。

* * * 

若者の一時の感傷のようですが、ショーン・ペンはそんなありきたりの解釈は与えない。バックには妹の言葉が流れ、彼の日記が画面に書かれていきます。よく考えられた構成でした。それからも、旅に出た理由や心の様子をうかがうことがで出来る。

そういった思いを、ほとんどの人は実行する勇気がなく、生きていくうえはそれぞれにしがらみも責任もあります。彼の思う、「通俗的で、常識に縛られた日常」からの開放、ということが旅のエピソードを交えて進んで行きます。考えさせられるいい映画でした。自然を写したカメラもすばらしく美しく、俳優もいい、抑制された物語はショーン・ペンらしい作品でした。題名を離れて見ると、「荒野」を目指したのか、踏み出してみるとそこは「荒野」だったのか。夜に見たので、感動したものの何か重い後味が残りました。

 

 INTO THE WILD 2007年 アメリカ ★★★★★

銀杏のベッド

銀杏のベッド [DVD]

監督 カン・ジェギュ 

脚本 カン・ジェギュ 

音楽 イ・ドンジュン  

出演 ハン・ソッキュ( スヒョン )  ジン・ヒギョン (ミダン) シン・ヒョンジュン (ファン将軍 )ジム・ヘジン (ソニュン)  

この映画はハン・ソッキュが出ていなければ見ることはないというような、アニメを実写にしたような奇妙な作品だ。話題になった「シュリ」が面白かったので,その監督のデビュー作というのも興味があったのだが、ジャンルは何になるのだろう、SF、ホラー、ファンタジー、サスペンス、ラブストーリー、なにもかも詰め込んだような、一風変わった映画だ。

 

画家で美術講師のスヒョン(ハン・ソッキュ)は、 露天商の並ぶ通りを歩いていて、銀杏の木でできたベッドを見つけ家に持って帰る。それから不思議な事が起こり始める。昔の武将らしい怪しい雰囲気の男(ファン将軍)が襲ってくるは、謎の美女(ミダン)が現れて助けてくれるはで、てんやわんやだが生きているのは現実の世界であり、毎日が命がけである。彼は医者の婚約者(ソニュン)もいてそんな騒ぎなどまったく縁のない落ち着いた生活をしていたのだが、偶然訪ねていって出遭った不思議な木彫りの老人の話では、実は1000年前は宮廷の楽士であって、王女と恋仲になり駆け落ちをしたが悲恋に終わったという、彼はその楽士の生まれ変わりだった、といわれても彼にとっては寝耳に水の出来事である。楽士は将軍に首をはねられて非業の死を遂げ、王女はそれを悲しんで死んでしまった。その後二人は二本の銀杏の木に生まれ変わリ幸せだったのだが、一本は雷に打たれて枯れてしまい、残りの木でベッドが作られた、そのいわくつきのベッドのお陰で、何度生まれ変わっても追いかけてくる、嫉妬に狂った不気味な将軍に襲われ続けて命を狙われるらしい。その上そのベッドには王女の魂が宿っていて、ときに楽士の魂が目覚めて、ベッドの上で王女と居ることが不思議に思われなくなったりする。婚約者も居るのに困ったことであるが、それはそれで生まれ変わりなので、前世の記憶が蘇ってそういった事も起こるらしい。又一方、婚約者も不思議な現象に遭って、医師の資格を奪われてしまったりする。

 

設定も人物もそれなりに面白くできているが、残念ながらストーリーが複雑に絡み合って、整理不足が感じられる。こういった現実離れのした設定は、前後がつじつまの合うように作り、ストーリーも単純な方が画面で楽しむにはいい。奇抜ではあるが面白味のあるキャラクターが多いわりに、少し実験的過ぎて残念。 多分つまらないという人も多いだろう、実際面白いと思うにはストーリーを整理しながらかなり想像力で補わないといけない面倒な映画だが、なぜか韓国で公開された時は話題になりヒットしたそうだ。幻想的なラブストーリー。

The Gingko Bed 1996年 韓国 ★★★☆