2009年11月13日

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋 [DVD]

監督 : 中村義洋
原作 : 海堂尊
出演 : 竹内結子 、 阿部寛 、 堺雅人 、 羽田美智子 、 山本太郎 、 高嶋政伸 、尾美としのり 、

     中林大樹 、 林泰文 、 佐野史郎 、 玉山鉄二 、 野際陽子 、 平泉成 、 國村隼

 

 海堂尊さんの小説はとても面白い。「チームバチスタの栄光」が最初に映画化されたが、これは専門分野にわたる手術場面と人間関係の絡みが映像化し難くかったのか、あまり成功しなかったように感じたのですが、次に読んだ「ジェネラル・ルージュの凱旋」はストーリーも面白いし、映画になったらきっといい画面が見られるのではないかと楽しみにしていました。ジェネラルと呼ばれる医師の役は、内野聖陽さんなどを勝手に想像していましたが、堺雅人さんになったと言うので、それも楽しみだと思って待っていました。

映画は大変よく出来ていて面白かったです。堺さんのジェネラル(速水医師)は線の細さを持ちながら、それが精神的な強さを反映しているようでh髪を感じさせていました。
二作目なのでメンバーもおなじみで、最後にバチスタチームが応援にkj来るところなど面白かった。少し時間がある方には最近にないオススメ映画です。

小説では次のシリーズ「ナイチンゲールの沈黙」も映画化するには地味で難しい(内容ではなくて)のではないかと思います。
こちらも映画化されたら見たいのですが、娯楽作品ですから面白い脚本になれば、原作の味が伝わるかもしれません。

 

 2009年 : 日本 : 東宝  ★★★★☆

2009年11月12日

シュリ

シュリ [DVD]

 監督 カン・ジェギュ

 脚本 カン・ジェギュ 

 音楽 イ・ドンジュン  

 出演 ハン・ソッキュ(ユ・ジュンウォン )キム・ユンジン( イ・ミョンヒョン )                               チェ・ミンシク( パク・ムヨ ン )ソン・ガンホ (イ・ジャンギル )  

だれが観ても、何度観ても面白いよと周りの人たちに吹聴した。それまで韓国では、テレビ用のメロドラマを作っているのかと思っていたが、無知だった。ハリウッド映画のような戦闘場面に驚き、俳優の元気のいいのにも驚き、ストーリーも面白かった。

北朝鮮の工作部隊が韓国に侵入し、韓国側の諜報部員(ハン・ソッキュ、ソン・ガンホ )と対立する。韓国要人が暗殺されるということが頻繁にあり、それを二人が調べているところに、韓国で開発した液体の爆弾CTXがこの工作部隊に奪われてしまう。爆弾を取り返さなくてはならないのだが、内部の作戦が何度も事前に漏れてしまうので内部の調査もしなければならない。二人はお互い疑心暗鬼に陥り、ジュンウォンは相棒を試すために罠を仕掛けるが、そこに北朝鮮の女性スナイパーが絡むというそんなお話。それに結婚を一ヶ月後に控えた幸せな恋人同士が悲恋に終わるラブストーリーも重要な要素で同時に進行する。満員の(満員でないと面白くないが)サッカーの試合場に仕掛けられた爆弾の爆発時間が迫る中で、工作員の隊長(チェ・ミンシク)とハン・ソッキュの対決。敵役のこの隊長はまったく悪人という感じで過激に出没する。同じサッカー場で要人を射殺しようと構えている女性のスナイパーを探して、それを阻止なくてはならない。

終盤にかけてのこれからの展開が、男女を問わず一番印象的だったということで、スナイパーを見つけて撃とうとする場面がいつも話題になるが、ここからが「シュリ」の真髄かもしれない。 * 南北に分断された朝鮮半島の政治情勢だとか、国民感情だとか、ハリウッド映画のような戦闘場面だったとか、ラブストーリーとしても面白いとか、話の展開に無理があって疑問が残るとか。スリルとサスペンスも十分だとか、いろんな感想もあるが、それはそれとして楽しく面白い映画で時間の無駄遣いだとは思わなかった。この作品から韓国の映画がよくできている事を発見したのでこれからも楽しみに見ることにした 熱帯魚店の水槽に弾が当たって次々に割れていくシーンがある。勢いよく噴出する水が結構爽快で、それを観てから水槽が写るとがあると、いつかあれが割れるのではないかとハラハラしたが。

 

 syuri  1999年 韓 ★★★★★    

2009年8月 8日

ストレイト・ストーリー

ストレイト・ストーリー [DVD]

監督 デイヴィッド・リンチ
脚本 ジョン・ローチ  メアリー・スウィーニー

出演 リチャード・ファーンズワース(アルビン)  シシー・スペイセク  (ローズ) 
    ハリー・ディーン・スタントン (ライル) エヴァレット・マクギル(トム) 
    ジェイン・ヘイツ(ドロシー) 


脳梗塞で倒れた兄に会いにアイオワからウィスコンシンまで600キロ。トラクターで、キャンプ用の毛布など生活用品を積んだ、二輪のトラクターを引いて旅をした73歳の老人の話。実話からのヒントを得て作ったという。

 * * *

目も悪く、運転免許も無い。おまけに転んで腰を打ち、杖を付いていて動きもままならない。診察を受けると肺気腫もあるといわれた。でも10年前に喧嘩別れをした兄にどうしても会いたい。そこで即断実行、庭にあった芝刈り機で出発したが、あえなくすぐにエンストで出直しになった。今度は中古のトラクターを買った。娘のローズの心配もよそにまたもトレーラーを引いて再出発をする。 途中に出会う人たちとの交流も心温まる。妊娠して家出中の少女と、家族のつながりを語り合う。颯爽と追い越していったサイクリングの若者たちのキャンプ場について、老人の気持を話す。途中消防訓練中の村を通り過ぎようとしてトラクターが故障、長い下り坂でブレークが効かなくなりあわや転倒というところで肝を冷やす。幸い訓練に集まっていた村人たちの助けで命拾い、一人が庭に泊めてくれて、夜に二人で娘ローズの不幸について話す、翌朝修理もできた。名残を惜しむ人に手紙を書く約束をして別れを告げる「気をつけて、ついたら手紙を待ってます「ああ必ず書くよ」。ガソリンを補給したところで一夜明かすことになり、町の老人と酒を飲みなら軍隊時代から深い心の傷を負っていることを話す。ミシシッピー川を渡り兄の村に近づいたとき、最後に庭を借りた教会の神父さんと話す。兄との深いつながりや諍いのあと長く会わなくていたが、逢いたくて来たことなどを。秋の初め、小麦の借り入れをしている頃に出発、紅葉して枯葉なり始めたころ、そんな黄色い木々の林の中に寂しげにぽつんと建つている兄の家に着く。 6週間の旅を終えて、粗末な兄の家の前で声をかける、「ライール、ライール!」答えが無い しばらくして「アルヴィンか」 と声がして、兄が出てくる。

 * * * 

行きずりに出会った人々との会話から老人の過去や人生観が少しずつ分ってくる。頑固な自尊の心構えがすがすがしい。 通り過ぎる道は遠くまで続いて両側には広々とした土地が、麦や、牧草や、枯れたトウモロコシ色に区切られて広がっている。そこに夕日が射し、朝日が昇り、星の下で焚き火が赤い炎を上げる。美しい風景が俯瞰したカメラで写され、小さな点になってのろのろと進むトラクターも風景に解けていく。

監督はデヴィット・リンチ。「ブルーベルベット、マルホランドドライブ、ツインピークス」など奇妙な雰囲気の映画が多く、感覚的には面白いが論理的になにか不安残る作風で、私は好きだけれどいつも特異な存在だった。でもしんみりといい映画に泣いた。なるほど監督にとってもストレイトストーリーなのかと思った。 76歳になった兄、73歳の弟、人生の終盤にかかった二人の再会が感動的。 このお話のあと 老人パワーの映画 「世界最速のインディアン」「日の名残り」「黄桃の味」「ビッグフィッシュ」 別れの物語で 「モリー先生との火曜日」「海を飛ぶ夢」「君に読む物語」「みなさんさようなら」 など心に残る秀作を思い出した.

 

 「The Straight Story」 (1999年 アメリカ=フランス )  

★★★★☆

2009年7月 1日

スラムドッグ$ミリオネア

スラムドッグ$ミリオネア (ダニー・ボイル監督) [DVD] 監督 : ダニー・ボイル
脚本 : サイモン・ビューフォイ
出演 : デーヴ・パテル
アニル・カプール
イルファン・カーン、
マドゥル・ミッタル、フリーダ・ピント

アカデミー賞で8冠を得た作品、問題の受賞作ということでも分るように、映画好きでなくても時間があれば見てもいい、文句無く万人向けの秀作だ。インドのムンバイ(旧ボンベイ)のスラムで育ったジャマールという子供に、運命の女神はどう微笑んだか。

* *

ジャマールは 雨の中で独り震えていたラティカという少女に一目ぼれをした、幼い初恋は大人になっても記憶が薄れることがなかった。生き別れになった少女を探し続けているが、ジャマールのようなスラムの孤児たちは過酷な運命の中でしか生きるすべはなかった。探し当てた彼女は地域のボスに踊り子として働かされていたが、ラティカもジャマールを忘れてはいなかった。
またも行方の分らなくなってしまったラティカを見つけるために、テレビのクイズ番組に出ることにした。教養もないスラム育ちの青年に答えられるのかという周りに反して、順調に勝ち進み、残る一問を正解すれば2億ルピーを得ることが出来る。というところで逮捕されてしまった。分るはずがない問いに正解するにはどんな手を使ったのかと言うきつい取調べが続く中で、彼は過去の生活を語り始めた。生きるためにさまざまなインチキ商売をし、その中で仕入れた知恵やタイミングのいいシーンや会話を記憶していた。この話でクイズの回答がなぜ正しかったのかが次第に明らかになる。
そして 最後の一問はどうなるのか。勧められてもドロップアウトを潔しとしなかったジャマールに人気沸騰。国中の人がテレビに釘付けで大騒ぎ。

* *

まるでおとぎ話のようなラブストーリの中にインドの現実が挿入され、ジャマールのパワフルな処世のうまさや、親をなくした悲劇や、チンピラになった兄のことや、孤児を食いものにするやくざのボス、足を引っ張ろうとする司会者など、過去の出来事やキャラクターがそれぞれ面白い、テンポに乗って話が進んでいく。

イギリスの監督は話をどう納めるのか、最後まで気が抜けない。音楽も緊迫感あり、甘い歌声もありで楽しい。エンドロールのバックはしゃれていて、さすがインドが舞台だったかとビックリする。

ムンバイは旧ボンベイということだが イタリアのポンペイが浮かんで困った。ムンバイという都市は初めて知ったが、過去にこんなスラム街があり、独りで生きているジャマールのような子供たちもいた。彼が成長して、現在のムンバイの町並みが出てくるが、すっかり近代化されてビルが立ち並んでいた。まだ身分制度の名残はあるそうだが「踊るマハラジャ」のインドは今ハイテクで世界を凌いでいるそうだ。
為替相場は日々変わるけれど100ルピーは1000円くらいだと聞いたが、インドで生活するにはどのくらいに使えるのかインドで暮らしたことがないので価値が想像できない、でも残る一問、もしこれを残しても不自由の無い優雅な生活が保障される金額には相違ない。

2009年1月14日

スパイダーマン 2

スパイダーマンTM2 デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD] 「SPIDER-MAN 2」 (2004年 米)
監督 サム・ライミ
脚本 アルヴィン・サージェント
出演 トビー・マグワイア(ピーター、スパイダーマン)
   キルスティン・ダンスト(メリー・ジェーン) 
   アルフレッド・モリーナ(Dr.オットー or オクタヴィウス or ドック・オク)
   ジェムス・フランコ(ハリー・オズボーン)
   ローズマリー・ハリス(メイ・パーカー)ー
   ジェムス・フランコ(ハリー・オズボーン)ローズマリー・ハリス(メイ・パーカー)
たぶん1を見てからのほうが面白い。肩のこらない楽しい青春映画。
若く人間的なスパイダーマンで超人になりきれない悩みを持つ大学生が主人公、
「運命さえも敵なのか」という大袈裟な命題の、気合の入ったコピーどおりの展開が実にスピーディで面白い。

普通の貧乏学生で両親はいない、いつもぼろアパートの大家さんに家賃の催促をされている。
その上ガーフレンドにも真実を打ち明けられず悩んでいる。
そんな生活をしていて、スパイダーマンに変身しないではいられない状況に陥ってしまう。
この間のジレンマがちょっと痛々しい 2 の面白さはここにある。
そしてついにドック・オクの登場、彼が実験に使う装置もホラーじみて少々不気味、
何しろメカと肉体が結合するおぞましい部分を我慢しなければ次に進まない。
実験が失敗して彼は怪物になり、スパイダーマンの前に登場する。
この体と一体になった4本足(手)の部分は精密で一見の価値がある。

何が面白いか、この平凡で目立たない若者がいい、科学的知能は人並みはずれて高く、必須アイテムの蜘蛛の糸状の接着材を作り出して使っている、衣装、(このコスチュームはスパイダーマンスーツというらしいが)も自分で作っている。
非常に着心地が悪いと自分でも言っているのが可笑しい。
その手作りのわけは、人に頼むわけにいかない現状で。
ガールフレンドも可愛い。煮え切らない彼から離れて宇宙飛行士と婚約してみたりする。
自立しているメイおばさんも好き。
いいキャラクターはほかに親友のハリー、新聞社の編集長などなど、にぎやかだ。

変身後のポーズ、アクションというか、蜘蛛のように平らになって三角の目から辺りを伺って、
飛びかかる姿勢をとるがアレはワクワクする。
とにかくわからない部分はあまり難しくほじくらないで見る。
気にしなければ主人公と一緒に冒険が出来る、無類の娯楽映画で、次も楽しみ。
ただ今回マスクを取って顔を見せてしまった、次回はどうなるのだろう。