2009年11月13日

チェ 39歳 別れの手紙

チェ 39歳 別れの手紙 [DVD]

監督・脚本・撮影 : スティーヴン・ソダーバーグ

出演 : ベニチオ・デル・トロ カルロス・バルデム デミアン・ビチル、

          ヨアキム・デ・アルメイダ、 エルビラ・ミンゲス

映像で見ると、想像していたより現実的で、ゲバラはこんな風景の中で生涯を終えたのかと、日が進むにつれて孤立していく様子に悲哀を感じました。、

ゲバラが最後に目にしていたものがフェイドアウトしていく様子はソダバーグ監督の哀悼の心が伝わってきました。

革命家という人が今の日本に必要かと言われれば、平和な日本で、改めて考えることも必要かもしれないですが、一方全くの犠牲者無くしてはありえない変革というものなら、あるいは、素直に肯定できないかも知れません。 現実に起こった革命が、よその国の、対岸の火事的な好奇心で関心を持っている部分は、こうして映像を見ることで、一人の人間の生き方に感動する非常に優れた作品でした。次にゲバラの目指したボルネオの政治革命が国民感情がキューバとは違っていたのがゲバラの不幸かもしれません。

 

2008年 スペイン/ランス/アメリカ ★★★★

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋 [DVD]

監督 : 中村義洋
原作 : 海堂尊
出演 : 竹内結子 、 阿部寛 、 堺雅人 、 羽田美智子 、 山本太郎 、 高嶋政伸 、尾美としのり 、

     中林大樹 、 林泰文 、 佐野史郎 、 玉山鉄二 、 野際陽子 、 平泉成 、 國村隼

 

 海堂尊さんの小説はとても面白い。「チームバチスタの栄光」が最初に映画化されたが、これは専門分野にわたる手術場面と人間関係の絡みが映像化し難くかったのか、あまり成功しなかったように感じたのですが、次に読んだ「ジェネラル・ルージュの凱旋」はストーリーも面白いし、映画になったらきっといい画面が見られるのではないかと楽しみにしていました。ジェネラルと呼ばれる医師の役は、内野聖陽さんなどを勝手に想像していましたが、堺雅人さんになったと言うので、それも楽しみだと思って待っていました。

映画は大変よく出来ていて面白かったです。堺さんのジェネラル(速水医師)は線の細さを持ちながら、それが精神的な強さを反映しているようでh髪を感じさせていました。
二作目なのでメンバーもおなじみで、最後にバチスタチームが応援にkj来るところなど面白かった。少し時間がある方には最近にないオススメ映画です。

小説では次のシリーズ「ナイチンゲールの沈黙」も映画化するには地味で難しい(内容ではなくて)のではないかと思います。
こちらも映画化されたら見たいのですが、娯楽作品ですから面白い脚本になれば、原作の味が伝わるかもしれません。

 

 2009年 : 日本 : 東宝  ★★★★☆

2009年8月10日

タクシードライバー

タクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

監督 マーティン・スコセッシ

脚本 ポール・シュレイダー

出演 ロバート・デ・ニーロ            

        シビル・シェパード (Betsy)             

        ピーター・ボイル (Wizard)           

      ジョディ・フォスター (Iris)            

      アルバート・ブルックス (Tom)

 

 これは30年前の作品で、もうそんなに前に作られていたのかと自分の年を振り返り、若くてハンサムなロバート・デニーロに今の彼を重ねてみた、シーンの細かい所等はほとんど忘れているので楽しめた。

「タクシードライバー」の時代背景になっている頃は、ベトナム戦争のトラウマを抱えた人も多かっただろうし、ニューヨークの街も猥雑で荒れた風景をそのまま見ることができたかもしれない。

いつかどこかで読んだ「芸術は時代を超えることが無い」という言葉が何時も蘇うが、私はなぜしら頭の隅にひっかかっている。時代を迎える前に時代を写し、それを超える人間性というものは形は変わっても、常に変わることがなくどんな名作の中で生きているように思える。

彼には政治家への不信もあり、失恋もしてしまう。、幼い街娼に対する義憤。荒れた人々の暮らしなどを身近で常に見ている。「タクシードライバー」は人々の日常生活との時間差もある、黒子のような影の商売で、日が経つにしたがってますます鬱屈した心をもてあますのがよく分かる。

夜というのはそういったものを増幅するものでしょう。彼の行き所の無い思いが爆発することも頷ける。 人の心の奥に何があるのかそお広大な領域は計り知れないものがある、彼が拳銃を手にして町を綺麗にすると信じた結果は、影の中で生きてきた自己の顕示とヒロイズム、心の開放だったかもしれない。

 ただそれが、最後に正当防衛だと認められたのか、相手が街の厄介者だったからなのか、又もとの暮らしにすんなり戻り、ちょっとしたヒーローになっていたことには驚いた。(過去の有名な作品なのでネタバレしてます) 前に見た時は抵抗なく受け入れたのでしょうが、年をとって皮肉屋になったのかもしれない。

13歳だったというジョディ・フォスターはキュートで可愛かったし、カーヴェイ・カイテルは若い頃からあんな癖のある枯れたような雰囲気があったのかと思ってみた。

Taxi Driver  1976年 アメリカ ★★★★☆

2009年1月16日

トロイ

トロイ [DVD] 「TROY」 (2004年 米)
監督    ウォルフガング・ペーターゼン
製作    ウォルフガング・ペーターゼン、ダイアナ・ラスバン、コリン・ウイルソン      
脚本    デイビッド・ベニオフ     
出演    ブラッド・ピット(アキレス) エリック・バナ(ヘクトル)
       オーランド・ブルーム(パリス) ダイアンクルーガー(ヘレン)
       ブライアン・コックス(アガメムノン) 、ショーン・ビーン(オデッセウス)
       ブレンダン・グリーンソン(メネラオス) 、ピーター・オトゥール(プリアモス)
       ローズ・バーン(プリセウス)  (メアリー)

3000年前のギリシャとトロイの、今も伝説になっている戦争のお話。
さかのぼればギリシャの神々の物語にも行き着く。
トロイの王子パリスがギリシャのスパルタを訪問し、滞在中に王妃へレンに恋し連れて帰ってしまう。
へレンの父はゼウスで絶世の美女、その美しさが災いにならないように申込者を募り中から夫を決めた、本人は退屈極まりない生活を送っているところにパリスが来る。
そこで相思相愛となった二人はトロイに逃げ帰った。怒ったトロイの王メネラオスが自分と国の威信をかけて戦いを挑んだ。
ギリシャの連合軍vsトロイ、ギリシャには強国の王で総指揮をとるアガメムノン、アキレスもいる。
一方トロイは第一王子のヘクトル、原因を作った第二王子パリス、王のプリアモスなどがいる。
アキレスは女神テティスの息子、ゼウスはテティスを見初めたのだが自分より強い息子が生まれるという宿命を信じて人間に譲りアキレスが生まれた、テティスはアキレスを不死になる川につけたが、その時足首を握っていたのでそこだけが水に触れなかったというアキレス腱のいわれがある。
海からやってくるギリシャの大群の中にアキレスがいるが、この戦う男はミニスカートのような皮の甲冑に身を固め丸い盾と鋭い剣を持って敵を倒す、ブラッド・ピットはマッチョな体を見せ、ヌードまで披露するサービス。
トロイというよりアキレスの話か、と思わせるが、さすがペーターゼン、高潔なトロイの第一王子ヘクトルの人間味のある配役がいい、最後のこの二人の戦いは面白い。
トロイの神官の娘プリセウスとアキレスの恋物語もある。
トロイの王プリアモスのピーターオトゥールはさすがに気品と風格がある。
こんないいお父さんを苦しめるなとパリスに言いたくなる。
人気者オーランドは改心した放蕩息子だから戦いには向かない、アキレスとの決闘を受けて立ったまではいいが、最後には兄の元に逃げる弱腰、それではすまないと、ついに愛のためには強くもなれるという決意を見せて、また戦いに加わっていく、しかしギリシャ軍の「木馬」作戦の前に敗退、燃え盛る都を後にしようとして、プリセウスを探すアキレスと対面、得意の弓で射る。
やはりオーランドは弓かな。アキレスはこの矢をうけて死ぬ。

***

面白いといえば面白いが、ただそれだけの話。そろそろ大掛かりな戦争映画にも驚かなくなったし、ペーターゼン監督といえば「Uボート」「ネバーエンディングストーリー」「エアホースワン」などなど娯楽映画は一級品だが。
ブラビの勇姿よりもヘクトル(エリック・バナ)の悲運が印象的だった。

トスカーナの休日

トスカーナの休日 [DVD] 「UNDER THE TUSCAN SUN」 (2003年 米)
監督 オードリー・ウェルズ
製作 オードリー・ウエルズ  トム・スタンバーグ
原作 フランシス・メイズ「イタリア トスカーナの休日」
音楽 クリストフ・ベック
出演 ダイアン・レイン(フランシス)サンドラ・オー(バッティ)
   ヴィンセント・リオッタ(マルティーニ)
   ラウル・ボーヴァ(マルチェロ)リンゼイ・ダンカン(キャサリン)
何度もテレビのCMで見ていたが、ダイアン・レインだし、イタリアだし「運命の女」で見たような、
ちょっと露骨なラブストーリーかなと思っていた。ところが。

*

夫の浮気で離婚した作家、批評家のフランシスは鬱々と落ち込んだ毎日だった。
家を出て離婚者用のアパートに入ったのも間違いの元。勿論回りは離婚者だらけ、
隣の部屋から泣き声が聞こえてくるので壁を叩かなければならない。
見かねた友人のバッティがイタリア行きのチケットを呉れた。迷った末に出発。
着いたイタリア トスカーナ地方は題名のように明るい太陽の下で輝いていた。
トスカーナのあまりの美しさもあって、バス旅行の途中で見た古い石造りの家に
惹かれて衝動的に買ってしまう。
でも何せ築300年の古い家なので手を入れなくてはならない。
(こんな明るい所に住んで家を改装することに夢中になっていればいつか
気持ちも癒されるかも)なんていうことで、不動産屋のマルティーニにも励まされながら、
雇った4人のポーランド人とともに夢中で働いて働いてすっかり見違えるように作り変えてしまう。
そのうちに町にも馴染み、友人も出来、ステキな男性にも出会うが、あれこれと事情もあって、
すれ違ってしまいうまくいかない間に彼には恋人が出来てしまってゴメンナサイといわれてしまう。
優しい理想的と思われるマルティーニには家族があり、これも駄目。
でも、彼女はめげない。トスカーナの光が満ち溢れ広々と開いた自然の中で次第に自分を解放していく。この家で家族とともに暮らし結婚式をしたい、という彼女の希望はみんな叶うことになる
改築に来たポーランドの若者は近所の少女との恋を実らせ、完成したフランシスの家で結婚式を挙げる。恋人に逃げられた親友のバッティがやってきて赤ん坊を
産みここで育てる様子。理想の結婚相手も見つかりそうな予感がする。

* * *

という明るくハッピーなお話。ほのぼのとして心温まる作品。ダイアン・レインは年齢を
少し感じるようになった。でも美しい。トスカーナの行事や習慣も見られて楽しい。
何気ない映画だがエピソードも楽しいし、ベストセラーの原作があるのも知らないで見てしまったが、
いい時間を過ごした気がする。