2009年11月13日

蛇男

蛇男 THE SNAKE [DVD]

監督・脚本  エリック・バルビエ
原作 テッド・ルイス
出演  イヴァン・アタ  クロヴィス・コルニアック オルガ・キュリレンコ
     ピエール・リチャード サイモン・アブカリアン ミナ・ハープキラ

 

変な題で、昔の見世物小屋を思いだすが、そうではなくて、よく出来たサスペンス映画だった。
二人の男の戦い、少年時代にまつわる復讐劇だが、思い当たらない男にとってはなぜ復讐されるのか分らない。

人はどこで恨みを買っているか分らない、話の発端は怖いが、その恨みの深さが少々描き足りなくて、ここがよければ最高点だった。
でも久し振りにとても面白かった。

 

THE SNAKE  2006年 フランス ★★★☆

2009年1月19日

ブラス!

ブラス! [DVD] 「Brass」 (2000年 デンマーク)
監督:マーク・ハーマン
出演:ピート・ポスルスウェイト、ユアン・マクレガー、タラ・フィッツジェラルド 
ギリスのまもなく閉鎖されるという炭鉱のある小さな町に、鉱夫たちが作ったブラスバンドがある。
貧しい生活の中から、お金を出し合い存続させてはいるが、それも危機に直面している。
そんな中での様々なエピソードを積み重ねた感動作。
馴染みのある曲目が次々に演奏され、それも楽しい。

ブラックホークダウン

ブラックホーク・ダウン [DVD] 「BLACK HAWK DOWN」 (2001年 米)
監督:リドリー・スコット
製作:ジェリー・ブラッカイマー
出演:ジュシュ・ハートネット(エヴァーズマン)ユアン・マクレガー(グライムズ)
    トム・サイズモア(マクナイト)エリック・バナ(フート)
    ウィリアム・フイクナー(サンダーソン)サム・シェパード(ガリソン)
    オーランド・ブルーム(ブラックバーン)
前に一度見たのだが、話題になった映画なのにあまり覚えていなくて、また見てみた。

*

飢餓に苦しむソマリアではそれを利用して内紛を煽り、
略奪と虐殺を繰り返して勢力を伸ばしているアルディード将軍がいた。
その副官二名を逮捕することになった。
アメリカ軍の特殊部隊ヘリ(ブラックホーク)が飛び立つ。
基地では作戦通り行けば1時間で解決すると楽観していた。
だが目的地近くで民兵に狙撃され、ヘリは市街地の真ん中に墜落してしまう。
仲間を救出するために向かったヘリもまた撃墜され、救出部隊と民兵の壮絶な市街戦に突入する。

* * *

敵を狙撃しながら墜落地点に近づきたいアメリカ部隊と、ソマリア民兵との戦い、
臨場感も生々しい至近戦の様子が映し出される。
指揮を任された若いエヴァーズマン。
降下途中で地面に激突し意識不明で基地に搬送されるブラックバーン。
事務屋のグライムズらのレンジャー隊。
サンダーソン、マクナイトらのデルタ隊。市街地に残されたこの二つの隊員99名が墜落地点に向かうが、民兵の攻撃に会って建物に立てこもることになる。次々に負傷し、死者も出る。
この映画は、アメリカ側の戦状をリアルに写しエピソードを交えて伝え、監督の目を通して戦争を見ることだった。
新しく見直しても、観客の感情は敵地にいて戦う若いアメリカ兵にあって、
終始ソマリアの民兵は敵なのだった。

2009年1月18日

プライドと偏見

プライドと偏見 [DVD] 「Pride and Prejudice」 (2006年 英)
監督 ジョー・ライト
製作 ティム・ビーバン エリック・フェルナー ポール・ウエブスター
出演 キーラ・ナイトレイ(エリザベス) マシュー・マクファディン(ダーシー) 
     ドナルド・サザーランド(父) ジュディ・デンチ(マダムキャサリン)
     ロザムンド・バイク(ジェーン) ブレンダ・ブレッシン(母)
     サイモン・ウッズ(ピングリー)
歴史のあるイギリスという国で、この舞台になる18世紀末には、女性には相続権がなかった。
女の子は出来るだけ裕福な家に嫁がせて幸せな暮らしをさせてやりたいというのが親心、
娘ばかり5人もいるベネット家は年頃になった娘達を前に悩みは深いが、
娘達にすればそれぞれの個性にあわせ未来には裕福さだけではない何かを待つ気持ちも大きい。

*

隣のネザーフィールド邸にピングリーという独身男性がやってきた。挨拶代わりの舞踏会が開かれ、
娘達はみんな着飾って出かけていく。
ピングリーは美しい長女のジェーンに一目ぼれ、だが一緒に来た友人のダーシーは気位も高く人づきあいも苦手で娘達の誰にも関心を示さなかった。
その上自由奔放で知的なエリザベスについて言った言葉を聞いてしまった彼女には大いに反感をかってしまう。
エリザベスは続いてやってきた連隊のハンサムなウィッカムに夢中になるが、彼は昔受けた扱いの酷さをダーシーのせいにして彼を恨んでいた。
それを聞いたエリザベスはますます彼を嫌うようになる。
そうするうちに、ベネット家の相続人だと言う従兄弟のコリンズがやってくる。
彼は娘達の一人と結婚して家族を守ろうと考えていた。
白羽の矢が立ったエリザベスは聖職に在りながら俗物ぶりをひけらかす彼の求婚を即座に断ってしまったので幼馴染のシャーロットが彼に応えて結婚することになる。
突然ピングリーは邸を引き払って去っていきウィッカムも転属しダーシーもいなくなる。
両親は大いに落胆するが、ピングリーを諦められないジェーンは彼を追ってロンドンに行ってしまう。
コリンズの庇護者であるキャサリン夫人を訪ねてダーシーと出あったエリザベスは彼から突然愛の告白を聞き、反射的に断ってしまう。
ピングリーが邸を去ったのもウィッカムに酷い仕打ちをしたのも彼だったが、
暫くしてダーシーからいままでの誤解を解くことが出来る手紙が届いて(このあたリ出来すぎ)
エリザベスの硬かった心のしこりも溶けていく。
彼は総てを丸く納めエリザベスの両親に結婚の承諾を求めに来る。

* * *

典型的なラブストーリーで、最近人気の高いキーラ・ナイトレイを主人公に、ロマンス好きの女性を引きつけようと作られた映画(のように思う)
ロンドン郊外の美しい田舎の風景や優雅な建物、当時の舞踏会の衣装など舞台装置も揃っている。
相手役のマシュー・マクファデンは知らない人だが、しかつめらしい表情と晴れ晴れ笑ったときの笑顔が可愛らしい演技派で、彼のようにイギリスには知らない俳優がいて層の厚さを感じる。
イギリスの俳優と言えば、随分前にティモシー・ダルトンが演じた「嵐が丘」のヒースクリフに感動したが、彼はジェームス・ボンドを二回演じた。
でもボンドの底抜けの快活さを持っていなかった。
適役でないと思ったけれどダルトン見たさに、ボンド役の歴史には残るかもしれないと我慢して見に行った。
やはり二回だけで次のピアーズ・ブロスナンに譲ったけれどブロスナンは洒落たスタイリッシュなボンドで人気が出て随分続いた。
今度は多少違った印象のボンドになるようだ。
何をやってもさまになると定評のある、ジュディ・デンチがチラッと出ているが迫力もあって重し役としてピッタリ。
成り行きを母親に任せて意見を控え、優柔不断に見える父親のドナルド・サザーランドの持ち味も十分生かされている。
余談が長くなったけれど、ジェーン・オースティンという人の原作を映画化したそうだが、美しい映像は楽しめるし、クラシッく音楽を編曲して使っているのも雰囲気によくあっている。
ギクシャクした小さな誤解を繰り返すこともあるだろうと思う恋人の出逢いが情緒深く描かれている。
ありきたりと言えばありきたりの話ながら美しい娯楽映画になっている。

バンディッツ

バンディッツ (特別編) [DVD] 「BANDITS」 (2001年 米)
監督:バリー・レビンソン
      (ナチュラル、ヤングシャ-ロック、レインマン、スリーパーズ他)   
出演:ブルース・ウイリス ビリー・ボブ・ソーントン
    ケイト・ブランシェット トロイ・ガリディ
時間があるし、ちょっと鬱気味(といって深刻に落ち込むほどでもない)という人に
お勧め、映画好きなら気分転換にはなるし、面白い。

*

衝動的でタフな男(ブルース・ウイリス)と、いつも病気ではないかと怯えている
神経症の男(ビリー・ボブ・ソーントン)は刑務所に入ってきたミキサー車を 奪って脱獄。
路上にあるもの、柵や門まで派手に壊しながら脱走に成功する。
フロントガラスも撃たれて穴だらけであるが怪我一つしてないのが幸い。笑える。
さしあたって生活用品がいる、手近なところで紳士的に調達、二人には得意の銀行強盗で稼ぎながら、メキシコに行きのんびりと生活するという夢があった。
相棒は神経症ながら綿密で頭がいい、二人組みの強盗は、前日に銀行の
支店長の家に押しいって泊り込み、翌日開店前の銀行に行き、支店長に鍵で金庫を開けさせ るという計画を立てる。
次々にうまくいって「お泊り強盗」としてマスコミに人気が出たりする。
そこに、結婚生活は倦怠期、このままでは病気にでもなろうかという主婦(ケイト・ブランシェット)が偶然仲間に入る。
刺激的な生活に張り切る彼女は二人の 迷惑など考えていない。
ところが美人なうえ案外気がよく優しい女であったため、多少のギクシャクはあったものの、明るい三角関係にはいったかに見えた、が ついに決裂、強盗旅行にも破綻が見え始める。

* * *

見所はまずブルース・ウイリスにかつらがある。髭をつけて変装したりする。
それがおしゃれで良く似合う。
神経症の男は まるで現代を象徴するようにあれこれ悪性の病気を作り出し、とり憑かれている。
生活不適合者ながら、やっと安らぐ女性に巡り遭ったのだが、 それがケイトでついてなかった。
ケイト・ブランシェット、最初にキッチンで馬鹿騒ぎをしながら料理中で登場、
歌って踊って倦怠感を発散していたのに、忙しい夫は食事もしないで出かけてしまい、
落ち込んで車で暴走中に強盗仲間に遭遇する。
気の利いたセリフにおしゃれな衣装でなかなか楽しい。
最後の落ちは多少予測できるものの良くできている。
犯罪映画ではあるが、コピー通りちょっと痛快なお正月作品である。