2009年12月 5日

過去のない男

過去のない男 [DVD]

Mies Vailla Menneisyytta 

2002年 フィンランド

監督.製作・脚本 アキ・カウリスマキ

出演  マルク・ペルト  カティ・オウティネン  ユハニ・ニエミラ  カイヤ・パカリネン サカリ・クオスマネン

 

 これは、名作。何度見てもいい。

夜の寂しい駅で襲われて過去の記憶を無くした男が、知らない街に根を下ろして、新しい生活を始める話。

フィンランドという国の海辺の町は、少し侘しい所だが暮らしている人はどことなく暖かい。素性がわかっても本人はなにも思い出すことが出来ない上に、妻が居た。教えられた住所に帰ってみると離婚が成立したばかりで、妻はもう新しい相手と暮らしていた。特に前の生活に愛着ももてなくてすでに妻と暮らしていた男性に送られて又もとの街に戻り、自分も新しく出来た恋人と暮らし始める。

日常の生活が過ぎていく様子も淡々と平凡な中で、言葉少なく落ち着いた映画だった。

 

★★★★★

 

 

2009年11月13日

チェ 39歳 別れの手紙

チェ 39歳 別れの手紙 [DVD]

監督・脚本・撮影 : スティーヴン・ソダーバーグ

出演 : ベニチオ・デル・トロ カルロス・バルデム デミアン・ビチル、

          ヨアキム・デ・アルメイダ、 エルビラ・ミンゲス

映像で見ると、想像していたより現実的で、ゲバラはこんな風景の中で生涯を終えたのかと、日が進むにつれて孤立していく様子に悲哀を感じました。、

ゲバラが最後に目にしていたものがフェイドアウトしていく様子はソダバーグ監督の哀悼の心が伝わってきました。

革命家という人が今の日本に必要かと言われれば、平和な日本で、改めて考えることも必要かもしれないですが、一方全くの犠牲者無くしてはありえない変革というものなら、あるいは、素直に肯定できないかも知れません。 現実に起こった革命が、よその国の、対岸の火事的な好奇心で関心を持っている部分は、こうして映像を見ることで、一人の人間の生き方に感動する非常に優れた作品でした。次にゲバラの目指したボルネオの政治革命が国民感情がキューバとは違っていたのがゲバラの不幸かもしれません。

 

2008年 スペイン/ランス/アメリカ ★★★★

2009年1月21日

ロード オブ ザ リング  二つの塔

ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 [DVD] 「Rord of the rings」 (2002年 米・ニュージーランド)
監督 ピーター・ジャクソン
原作 J.R.R.トールキン
脚本 フィリッパ・ボウエン
出演 イライジャ・ウッド(フロド) イアン・マッケラン(ガンダルフ) 
    ヴイゴ・モーテンセン(アラゴルン) ショーン・アステン(サム) 
    リヴ・タイラー(アルウェン) オーランド・ブルーム(レゴラス) 
    ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)
旅の仲間の一人、アラルゴンの重要な位置が明確になる。彼は王位を捨てた放浪者だった。
そしてついに自分の使命を果たすべく国を守るために立ち上がる。
美 しいエルフの種族、不死の命を持つアルウエンは彼のために限りある命を選ぶ、
アルウェン(リヴタイラー)は気高く美しく、アラゴルン(ヴィゴモーテ ンセン)は勇敢で思慮深い、
また同じエルフ族のレゴラス(オーランドブルーム)もまたまれな美貌と勇気で魅力的、
弓を放つときの苦しげな表情と若い演技力で世界の女性観客を惹きつけて人気がブレイクした。
物語は魔の軍勢一万と迎え撃つ白の軍隊三百の戦いに移る、戦闘場面は壮大で独創的。
一方指輪を運ぶフロトは庭師サムの献身的な友情に助けられて少しずつ「滅びの山」に近づいていた。
指輪の持つ悪の力に体力が消耗していくが、運命だという一途さは痛々しい。
道案内には指輪の力に魅せられたゴラムがいる。彼は昔仲間を殺して指輪を奪い
それを失った今もそこに宿る悪の力を手に入れようとしている。
人々にまつわるエピソードが物語をより身近なものにして、幻想的なお伽話を現実に近づけ、
力が入る。

ロード オブ ザ リング  旅の仲間編

ロード・オブ・ザ・リング 知られざる中つ国 '旅の仲間編' [DVD] 「Rord of the rings」 (2001年 米・ニュージーランド)
監督 ピーター・ジャクソン
原作 J.R.R.トールキン
脚本 フィリッパ・ボウエン
出演 イライジャ・ウッド(フロド) イアン・マッケラン(ガンダルフ) 
    ヴイゴ・モーテンセン(アラゴルン) ショーン・アステン(サム) 
    リヴ・タイラー(アルウェン) オーランド・ブルーム(レゴラス) 
    ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)

牧歌的な中つ国の風景の中に、魔法使いガンダルフの馬車が来て花火が上がる日、食べて飲んで楽しい生活が日常のホビットの村に指輪があったことから一転、壮大な物語が始まる。
フロドの叔父が長く隠していた指輪は実は暗黒の地獄を封じ込めた魔力を持つものだった。
有名な「指輪物語」は本で読めば長く、出だしは少し退屈する。でもこの話はのめりこむと、
もう出ることが不可能という魔力を秘めている。
現実にないさまざまな世界を映像にした、ピータージャクソンという監督の偉業といえる。
この映画は素晴らしい。登場人物のそれぞれの運命とともにスケールの大きな美しい景色、
魅力的な俳優、一部でも3時間近くかかる上映時間も短く感じられる。
指輪に操られる弱い人たち、悪の力を手に入れるため指輪を奪おうとする人々から守り、
指輪をこの世からなくすには「滅びの山」の亀裂に投げこまねければならない。
そこまでの旅の途中には恐ろしい魔物が棲み断崖絶壁に阻まれる。
指輪を狙う者同士の争いもある。そして魔王サウロンと戦うことを運命付けられた人たちの物語が続く。
指輪を運ぶ運命の子フロトと共に出発した9人の旅の仲間は魔からフロトを守り、
故郷を守る戦闘に身を挺し、それぞれの過酷な運命に翻弄される。
このファンタジックな物語が現実のスクリーンに展開することが出来たという、
今の映画技術にも圧倒される。
まさに夢と現実の合体する豊かな想像力が生み出した映画ならではの試みといえる。

2009年1月20日

モーターサイクル・ダイアリーズ

モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 [DVD] 「Motorcycle Diaries」 (2003年 英・米)
監督  ウォルター・サレス
製作総指揮 ロバート・レッドフォード
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル ロドリゴ・デ・ラ・セルナ ミア・マエストロ
若い日のチェ・ゲバラと友人のアルベルトが故郷のコルトバからカラカスまで
中古のおんぼろバイクで旅したゲバラの日記を元に作られた。
ゲバラを演じたガエル・ガルシア・ベルナルの出世作といわれている。
裕福な家庭で育ったゲバラが革命家になった人格形成の過程と思想の基礎が伺える。
青春を謳歌しながら辿った南米の旅で美しい風景とともに厳しい自然の中で暮らす人々の生活を実感して、南米大陸に住む人々のことを語る場面が印象的。

*

ゲバラ23歳、アルベルトは30歳の誕生日を前に二人は1万キロを目指して南米大陸の旅に出る。
暖かい家族の見送りを受けて出発するが中古のおんぼろバイクはいつも故障するし、
ゲバラは持病の喘息に苦しみながらの旅はハプニングの連続で、所持金も底を尽く。
医学生のゲバラは行きづりの病人を診て宿を借り、、生化学専攻のアルベルトも人当たりのよさで何とか旅を進めていく。
雪をかぶったアンデス山脈を通るがそこではタイヤが滑って言うことを聞かず、
チリの海岸線を北上する道ではパンパの中を走り抜け港町に止まるが、
そこでとうとうバイクがだめになりヒッチハイクを始める。
アタカマ砂漠の中を銅山を目指す途中で、コミュニストであったために家も土地もなくして追われた夫婦にであう、焚き火を囲んで一夜をともにして、彼らの生活を知る。
銅山に着き夫婦は働くことになり、旅人の二人はそこから追い出される。
ペルーでインカの遺跡を見、サン・パブロのハンセン病院につく。
そこで病気のために隔離された人々の看病を手伝い人間的なふれあいに目覚める。
そこから空路カラカス向かいアルベルトはその地で職に就き、ゲバラと別れる。

* * *

豊かな家庭で育ったゲバラの見た厳しい自然の中での貧困と差別は、楽しい旅の記憶の中で、
彼の人格を少しずつ形作っていく、そのことを知る(偲ぶ)ために作られた映画なのだろう。
その後、キューバでであったカストロとの交わり、革命家としての運動のようすはあまり詳しくは知らないが、帽子に一つ星をつけた肖像は今でもなにかの折に見ることがあってよく知られている。
キューバ革命を成功させたこと、若くして人生の幕を閉じたこと、アルベルトとの友情は政界に入っても続いたこと、現在もアルベルトは健在であることなど、近い史実と対面することができる。
ガエル・ガルシア・ベルナルのものは偶然三作見た、彼は特異な風貌で、美少年ながら何か暗いものを秘めたような不思議な雰囲気があり、そのような役柄が多い。
すごく若いひとなのに非常に印象的。