ハマダイコン

春の山野草

ハマダイコン
ハマダイコン
分類
アブラナ科ダイコン属
季節
種類
撮影日
2007/04
場所
和歌山 勝浦
ハマダイコン(浜大根)

ダイコンが野生化して海岸で育ったもの。
海岸沿いの道の脇にも群生していたが
栄養分の少なそうな土地に咲いているので茎も細く、花の数も少ない。
葉はダイコンの葉と同じだがやや光沢がある。花は縁が薄い紫紅色を帯び中は白い。
若い葉は食べられるが根は細くて硬く食用には向かない。
海岸に育つ花の中では春早くに咲きだして春を告げるのだろう。
種が出来るが鞘がはじけないので水に浮いて運ばれるのだという。
あちこちに群れて咲いているのははじめてみたがとても綺麗だった。
ただ海岸や傍の荒地などに育っているためか茎が細く
華奢で背が伸びるにつれて倒れやすくなりお互いに寄りかかるようにして咲いていた。
栽培されるものと同じルーツを持つとはいえ、
「ど根性」で話題になったダイコンなどと比べると、
いかにも恵まれない土地で生きながらえている儚さを感じる。
自由に一生を終わることが出来ることが、
紺風に潮風を受けて咲いている花には貴重な一生なのだろうか。