長く台所係をして今更レシピ本でもないようには思うのですが、親譲りの献立にはない新顔の野菜や、季節にかかわらず売られている野菜も多くなって、目新しい成分や薬効が詳しく載っていたり、現代病予防を主にした本も見かけます。
野菜は旬のものからと教えられてきましたが、珍しいスパイスを使ったレシピなどを見ると、大げさではなく好奇心も手伝って作ってみるのが楽しくなります。
我が家は郊外で(田舎で)まだ地場野菜のマーケットがありますのでできるだけ朝のうちに採りたてを買ってくるのですが、おいしく役立てて食べるために改めて野菜の本を読んでみました。
子供の時から身近にある野菜などは大まかな知識は自然に身についていますが、元気な体を作るものを食べるということが大切なことで。
21世紀に入り「ヘルス・プロモーション」という予防医学の考え方が取り入れられるようになってきました。表面的な危険因子の除去だけでなく、健康によいこと、体全体がよくなることを積極的に生活習慣に取り入れることが病気の予防や治療につながる、という考え方です。
ここから始まり、食物連鎖、日本人独特の遺伝性や体質に目を向けること。ふさわしい食生活について実際に野菜をどう使うか、代表する身近な野菜や果物の名前を挙げて説明されています。
季節ごとの(旬な)野菜
成分や和らげられる症状別(ガン・動脈硬化・肥満予防・高血圧・高脂血症など)
健康について気になるところがあるとき(脳の活性化・疲れ目・胃腸を守る・骨粗しょう症を防ぐ・更年期の悩み)
ちょっと具合が悪いとき(風邪気味・疲労・食欲不振・便秘・下痢・美肌効果・髪のケア・二日酔い)
こんな時はどんな野菜を食べたらいいか。
薬品を処方される前に、おいしくてきれいで体に役立つ野菜。
できれば体脂肪や血圧が基準値で、毎日元気で機嫌よくいられるよう。
たまにはちょっと高めの食材に甘えてみたりしながらも。
慣れないスパイスや、香味油や、野菜コーナーの隅にある地味な野菜の使い方にも慣れてみたいと楽しく読みました。
肥満は敵だ!甘いものは体の毒だ!などと唱えながら流行りの「安納芋」や「紅はるか」の焼きいもの匂いに誘われ、カロリーオーバーかな、でも楽しいことはいいことだ、これでお昼ご飯の代わりだという誘惑にもいいわけしつつ、カロリーも気にしつつそれでもおいしく健康に食べることができるのは嬉しいと思いました。
昨年から肥満指数もチェックするようになり、流行りの糖質オフのレシピ本が9冊も集まり積んでありました(いつの間にか)
思い出すために、日頃忘れないためには、時々開いて読んで役に立ちそうな嬉しい本でした。