物語は主人公３人の１１歳の時から始まる。
その時デイヴが二人の偽警官に拉致される。
デイヴは４日後に帰ってくるが、性的虐待を受けたらしいこと以外はよく分からないままに、いつか疎遠になっていった。
この幼馴染の三人が、２５年後に再び出会い事件に巻き込まれる。
ジミーの長女が行方不明になり、成人して州警察の殺人課にいるショーンが捜査を始める。
その夜デイヴは怪我をして、服に血をつけて帰ってきていた。
それから、３人のそれまでの過ぎた時間が徐々に明らかになる。
公園で死体となって見つかった娘に対するジミーの愛情と彼の過去、疑われ始めたデイヴのアリバイ？
不幸な出来事から再び出会った三人の現在が、職場、家庭生活を織り交ぜ密度の高い構成で話は進んでいく。
それは、事件の進展につれて少しずつ明らかにされるそれぞれの生い立ちや家庭の有様、環境の劣悪さに対する謂れの無い怒りが立ち込めた25年。
もち続けてきたデイヴ誘拐の後の罪悪感。背後にある深い哀しみ。
これらの物語りへの関わり方を挿入する巧みさで、ルヘインを読むのに時間を忘れる。
他の登場人物にも配慮は行き届いて厚みを感じさせる。
夫婦や子供の居る家庭の不幸の形が、貧しさゆえに人生の錘になって日常に深い翳を落としている。
暗い哀しい話が最後まで続き、晴れた日にでも読まないとちょっと気分が落ち込んでしまう。
まぁ、警官であるだけにまともな将来が見えるようなショーンの話が最後に多少救いにはなる。
４２５ページ、二段組、重い。
ドロップを読む前にこれを。
映画を見た。ショーン・ペンとケヴィン・ベーコン、名優たちは佇っているだけで暗い絵になる。
Dennis Lehane デニス・ルヘイン覚書
Since We Fell 未訳
ミスティック・リバー
シャッター・アイランド（映 シャッター・アイランド）
島の精神病院に起きた出来事を捜査する保安官（ディカプリオ）が巻き込まれるリアルと幻想の世界が交差 した不思議な映画だった。
ザ・ドロップ（読中）
コグリン三部作
運命の日（上下)
夜に生きる エドガー賞（上下)
過ぎ去りし世界
パトリック＆アンジーシリーズ
スコッチに涙して
闇よわが手をとりたまえ
穢れものに祝福を
愛しきものはすべて去りゆく（映 ゴーン・ベイビー・ゴーン）
映画は驚愕の最後、、、誰にも言わないでくださいだった（シーン）
雨に祈りを