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寺田寅彦随筆集 (第4巻)



小宮豊隆
寺田寅彦

「なんじゃもんじゃの木」って知らない?と長い間探していた。寺田寅彦の随筆で面白い名前の花を知ったが、関西には咲いていないのかと思っていた。

 若葉のかおるある日の午後、子供らと明治神宮外苑(めいじじんぐうがいえん)を ドライブしていた。ナンジャモンジャの木はどこだろうという話が出た。昔の連兵場時代、 鳥人スミスが宙返り飛行をやって見せたころにはきわめて顕著な孤立した存在であったこの木が、 今ではちょっとどこにあるか見当がつかなくなっている。
 こんな話をしながら徐行していると、 車窓の外を通りかかった二三人の学生が大きな声で話をしている。 その話し声の中に突然「ナンジャモンジャ」という一語だけがハッキリ聞きとれた。 同じ環境の中では人間はやはり同じことを考えるものと見える。
 アラン・ポーの短編の中に、いっしょに歩いている人の思っていることをあてる男の話があるが、あれはいかにももっともらしい作り事である。 しかしまんざらのうそでもないのである。

藤棚の陰から

休日なので買い物に行くにも道が混んでいて時間がかかったので最近出来た新興住宅地の中の道を通り抜けることにした。突き当たりになったりグルグル回っているうちにもとの道に帰ってきたり、散々苦労して見慣れた道路に出たときはほっとした。
しかし、街の中を通っている時、広い道に白い花を一杯につけた街路樹があった。
あ!!あれこそは、長い間探していた「なんじゃもんじゃ」ではないか。図鑑で見た白い細い花びらが揺れている。車を降りると足元に白い花が散って積もっている。

今日は幸いうす曇り、カードよしっ、バッテリーよしっ。ルンルンで写した。


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