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延長戦に入りました



奥田英朗

感想ではなく、読んでいると、そのとおりと感じながら、つい自分を振り返ってしまう。ので、書いてしまいます。スミマセン。

奥田さんはシリアスなものもいいけれど、読んでいて、微笑・爆笑という作品は、当たりかまわず笑ってしまうので、傍目に注意。
勿論 伊良部先生のシリーズはどれもこれも手放しで面白い。最近作は読んでないか、ミステリの滓がたまったときに残りを読もうと思っている。

これは、デビュー前に雑誌に連載していたエッセイだそうで、今読むと、少しデータがずれるが、少しくらいの過去は、まだすぐそこだと感じる年なので?(年をとるほど、今は重ねるというけれど、過去が近くなる) あぁあぁそういうことがあったなと昨日のように思い出す。
連載時は「スポーツ万華鏡」という題名だったそうで、テーマは各種スポーツを取り上げている。
それぞれおかしくてはまった。

「日常の真実と目の行きどころ」
そうそう、選手やゲームの動きより、バックネット裏や升席の観客が気になることは多い。
勿論野球を見るときはバックネット裏で、甲子園は放送席の脇などに座りたい。

「トップバッターの資質と学校の出席簿」
またこれが面白い。例にもある「相川君」が高校時代にもいた。彼は常に入学式も卒業式も一番先だった、私も旧姓は「い」だったので、不幸にも授業の指名率が断然高かった。

「スポーツのがに股と女子選手の葛藤」
これも思い出話になるが、体力測定が年に一度有った。私はまじめに50メートルを全力疾走して、体育祭では記録順にクラス対抗選手に選ばれた。
ところが、運動部の足自慢が出てない、適度に手を抜いて、特に奥田さんが言う大また開きの走り高跳びは早々にバーを引っ掛けて降りたらしい。
何だよ!と気が付いたのは卒業後に誰かの話に出たからで、まじめは、要領がいい人に負けるのだと気がついた。何事も要領が悪いと労多くして功少ないのというのが大人の智恵。

「不良高校生の顔色とハンドボールの真実」
秀逸、とっても面白く、なるほどと思いつつ笑えます。

そういう見方もあると、斜めから観戦、うちから考察。いやどの項目も、笑って読める。言われてみれはおかしい、思えば実に変なことを見過ごしているものだ。
「どちらともいえません」というエッセイもあるようでそのうち読んでみたい。


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