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おばあちゃんの家

おばあちゃんの家 映画

おばあちゃんの家

「The Way Home」 (2002年 韓国)
監督:イ・ジョンヒャン
出演:キム・ウルブン(おばあちゃん ユ・スンホ(サンウ)ミン・ギョンフン(チョリ)
   イム・ウンギョン(ヘヨン) トン・ヒョフイ(おかあさん)



古い山奥の村、バス道路から細い石ころ道をたどって行くと、平らにならした土地の上に粗末な家がある。板を張っただけの縁側の奥がおばあちゃんの部屋。昔懐かしい、貧しいながら暖かく生きている人たちが織り成す物語。


家を飛び出しソウルに出て行った母親が失業したため、二ヶ月間田舎で一人暮らしをしているおばあちゃんに預けられたサンウはその鬱憤わがままいっぱいにおばあちゃんに向けてぶつける。
口の利けないおばあちゃんはタダサンウを見守るばかり、食事を作ってやっても持ってきた缶詰を食べ、一日ゲーム機と遊んでいる。

身振り手振りで、何が食べたいかと聞いてみると、フライドチキンという、おばあちゃんは曲がった腰の後ろに手を回して山道を出かけて行き鶏をもって帰ってくる。ゆでた鶏を見てサンウはそんなものではないと怒って食べようとしない、夜になりお腹の減ったサンウは空腹に耐えかねて、その鳥を食べてしまう。それを見てもおばあちゃんは何も言わず、ただサンウを見守っている。

破れた靴を見てサンウをつれてカボチャを売って新しいのをのを買ってやるがサンウは気に入らない。
小憎らしい都会っ子のサンウを 何も伝えることのできないおばあちゃんの愛情がいつも暖かく包んでいる、サンウも次第に打ち解け風邪を引いたおばあちゃんを懸命に看病するようになる。

そして母親に連れられてソウルに帰る時、文字の書けないおばあちゃんに大切にしていたゲームのキャラクターの絵葉書を渡す。そこにはサンウの住所が書かれてあり、おばあちゃんに助けがいる時にはすぐ来られるようにと、それぞれにサンウの考えた文章が書いてあった。


人里離れた村のそれも一軒家で隣は遠い、そんな生活はも寂しい、便利な都会生活に慣れたものは、子供でなくても住みづらい。わがままを言いおばあちゃんに馴染めなかったサンウも怪我をした時、おばあちゃんを探し、おばあちゃんの帰りが遅いと心配になる。サンウの心がほぐれておばあちゃんと次第に心が通い始める。
おばあちゃんの愛情は厳しい現実を越えたところから生まれたに違いない、微笑みをどんなときにも絶やさず別れの寂しさも静かに受け入れている。
たった二ヶ月の出来事の中でおばあちゃんから受けた無償の愛情はサンウだけでなく、この映画を見る者に暖かい純な思いを溢れさせるだろう。
言葉のない生活の中でもそれを越える大切なものがあることを感じさせる。