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パッション

パッション 映画

パッション

監督・製作・共同脚本:メル・ギブソン
プロデューサー:ブルース・デイヴィ
製作総指揮:エンゾ・システィロイ      
共同脚本:ベネディクト・フィッツジェラルド
撮影監督:キャレブ・デシャネル
出演:ジム・カヴイーゼル(イエス) モニカ・ベルッチ(マグダラのマリア) マヤ・モルゲンステルン(イエスの母マリア) マッティア・スプラージャ(大祭司) ホリスト・ナーモヴ・ショボヴ(ピラト) ルカ・リオネッロ(ユダ) フリスト・ジヴコヴ(ヨハネ)


公開前からの話題作、前評判の怖さで躊躇したが、見ることにした。
人それぞれの感想もあるし、キリストの物語なので宗教者の意見もあるだろうが、私は素直に感動した。

あの「マッドマックス」のメルギブソンの映画は沢山見ている、その頃から魅力的な俳優だった。
いつか「ハムレット」を製作するという話を新聞で読んだこと もあるし、10年ほど前には「ブレイブハート」をつくり主演してアカデミー賞を受けた。
そして彼がこの映画を作ったのが今であることに感動した。
信仰につ いては正直よくわからない、それがたとえ仏教でも神道でも帰依するということがよくわからない。

でもこのキリストというかって生きた人の最後の12時間。 
想像も出来ないほどの悲惨で残酷で耐え難い苦難に会って、十字架に磔けられた人。
人々の笑いさざめく中を自分のための十字架を背負って歩いた坂道。
このことが真実の出来事として描かれていることに衝撃を受けた。
福音書のイエスの生涯から作られたそうだが、よく知られた聖書の中の言葉や出来事が随所にある。

ゲッセマネで自分の身に起こることを予知して苦しむイエスから話は始まり。
ユダの裏切りで捕らえられ、早朝から激しい鞭打ちの拷問を受け、その後ピラドが磔刑を言い渡す。

十字架を背負って悲しみの道を歩き朝9時頃ゴルゴダの丘で磔にされる。
そして午後3時頃に亡くなり、十字架からおろされ用意した岩山の棺に葬られる。
そして3日後に蘇った。この復活を表す映像はごく短く象徴的に写されているだけで、聖書やキリストに全く関心の無い人や世代には理解できないのではないだろうか。
反対に拷問の鞭打ちの時間はリアルで長い。ここが話題になったところだろう。
なぜこれほどまでに残酷な場面を撮ったかというこの映画への賛否両論はまだ尾を引いているという。

イエスは人間の罪をあがなうために一人ですべてを背負って死んだ。
人の持つ根源的な心の闇、破壊的な行為の持つ罪まで許せとしたイエスの教え、人間愛というものを描きだしたこの作品は、やはりメル・ギブソンの身の作品に違いない。
イエスを演じたジム・カヴィーゼルという俳優も、二人のマリアも、若いヨハのフリスト・ジヴコヴなども素晴らしく忘れ難い。

隣の席で感激して泣き続けている女性がいた、さすがに話題作、驚いた。