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ネバーランド

ネバーランド 映画

ネバーランド

「Finding Neverland」 (2004年 英・米)
監督:マーク・フォスター
出演:ジョニーデップ(バリ)ケイト・ウィンスレッド(シルビア)
    ラダ・ミッチェル(メアリー)ジュリー・クリスティ(Mrs.モーリエ)

なんといってもピーターパンは好きで、映画も見たアニメも見た。だからこれも見た。


1903年のロンドン、自作の上演が不評で悩んでいたバリは、公園でシルビアと4人の子供達に出会う。
無邪気な子供達の中で、三男のピーターだけは父が亡くなったショックからか遊びの輪から一人離れて、バリの座っているベンチの下に入り空想の中にいた。
バリはピーターとなぜか心が通うのを感じ、この一家と親しくなっていく。
バリの妻のメアリーは裕福で高名な夫と暮らしていることに満足してきたのだが、最近の作品があまり評判がよくないことに不満を持っていて、
シルビアと子供達に夫が近づいていくのにも嫉妬し、世間体も気になっていた。
しかしシルビアの義母(モーリエ夫人)が社交界では名のある家柄であったので、夕食に招待をしたりするが、
夫やシルビアは世間に対しては一向に関心がなく、モーリエ夫人の苦言も効き目がない。
バリは生活の苦しい一家を山荘に招待して、子供達と楽しい時間を過ごし、そこで新しい作品のヒントを得る。
バリの子供心はピーターや子供達と過ごす時間の中で共鳴し膨らんでいき、それは新しい作品を徐々に完成させていった。
そしてそれが「ピーターパン」と名づけられ上演された時、観客はその空想の世界、ネバーランドに大きな拍手を送り大成功を収める。
その頃シルビアは重病でもうあまり長く生きられないと知っていた。
バリは劇場に出かけることも出来なくなったシルビアの自宅で、舞台を作り「ピーターパン」を見せる。
シルビアは子供達の将来をバリに託し、バリは子供の後見人になることを引き受ける。


感受性の強いピーターが空想の中でたちなおってバリに親しんでいく。
人によれば忘れてしまうけれど、いつまでも懐かしい思い出として持ち続けている子供の世界が、
バリと子供達、世俗に汚されない母親の生き方など、単純な図式で映像化され、
ストーリーも分かりやすい。
額に皺を寄せたジョニーデップが作品が出来ずに悩む姿も何か夢の世界にいる思いで現実感がない。
あまり考えず「ピーターパン」という子供とティンカーベルを連れてネバーランドに行きたいと思えば、これを書いたバリの心の一部が温かく感じとれるかもしれない。
ちょっと感動するいいお話だった。