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真珠の耳飾りの少女

真珠の耳飾りの少女 映画

真珠の耳飾りの少女

「GIRL WITH A PEARL EARRING」 (2003 英)

監督:ピーター・ウェーバー
製作:アンディ・パターソン アナンド・タッカー
脚本:オリビア・ヘトリード
原作:トレイシー・シュヴァリエ
出演:コリン・フアース(ヨハネス・フェルメール) スカーレット・ヨハンソン(グリート) トム・ウイルキンソン(ファン・ライフェン) キリアン・マーフィ(ピーター) ミンテリ 「カジノ」のケヴィン・ポ


フェルメールの絵を題材にして書かれた小説を映画化したもの。
原作は読んでいないが、当時のオランダの風景や、絵が描かれた背景が美しい。


グリートは父親が事故で目が見えなくなり、フェルメールの家にメイドになって住み込むことになった。
狭い部屋を与えられ掃除や洗濯などの雑用をしていた。
フェルメールは寡作であったが、大家族の生活を支えていくにはどうしても絵を仕上げなくてはならず、母親や妻はパトロンに取り入って彼の絵の売り込みに余念がなかった。


グリートは豊かな感性と優れた色彩感覚に恵まれていた。
それを知ったフェルメールは絵の具の調合を任せるようになり、二人は次第に親しみを深めていった。だが気位の高い妻はそれに気づいて激しく嫉妬する。
母親は二人の気持ちに気づいてそれを利用して新しい絵を描かせようとパトロンに持ちかける。
そしてフェルメールは依頼通り、グリートを描きはじめた。
彼は青いターバンを巻き、母親が差し出した妻の真珠のイヤリングをつけたグリートの肖像画を描きあげる。


当時身分の低いメイドの些細な言葉を受け入れるフェルメールの少女に対する愛情が静かに流れ、
アトリエの窓を通した柔らかな光が情感を高めている。
ターバンの色を印象付けるためか、フェルメール色といわれる青い色が効果的に使われ、トーンの静かな画面にきらめくようにちりばめられている。

スカーレット・ヨハンソンの愛らしさや激しさ、コリン・フアースの世事に疎い画家の姿がまたいい。
静かな中に激しさも感じられる素晴らしい作品。