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カラーひよことコーヒー豆



小川洋子

女性誌の連載エッセイをまとめたもので短く読みやすい。
日常雑感というものが多いが、最後の書き下ろしの部分がいい。ふんわりと優しい暖かい話に包まれる。

「届かなかった手紙」
書こう書こうと思いながら時を逸した、とどかなかった手紙は沼に落ちる。消えてしまうのではない。

いつも書こうと思いながら、書かなかった手紙を心の沼に沈め続けている私には福音だった。
日常の出来事が暖かく綴られている。

一番感動した映画は「ソフィーの選択」だそうで、作家志望のスティンゴの苦悩も、同じ作家から見れば、書くことは尊く、作品は美しい祝福に値するという。

ソフィーを読んでこの映画をマイベストにしている私は、作家はこういう見方もするのかと思った。


お気に入り度:★★★★☆
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