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傷痕の街



生島治郎

ハードボイルドというジャンルを勉強してみた。
妻を誘拐され身代金を盗られ、傷だらけの男が戦う、これぞ真正ハードボイルドだった。

ハードボイルドの基礎と言われる本を読んだ。最近本を読んでもミステリかハードボイルドか、いったいどんなジャンルなのかわからなくなってしまった。
分からなくても面白ければいいいのだけど、一度は考えてみてもいいかなと思って。
先駆だと言うこの本の背景は、昭和36年。文章の言葉になんだか少し郷愁を覚える部分がある。    
ストーリーは300ページに満たないが面白かった。
戦後復興途上の横浜も、山下公園も、そうだったのかと思いながら楽しんだ。筆者は30そこそこなのにさすがに完成されている、ただ筆に若さも感じた。

解説で仲秀宏さんはハードボイルドの要件を

     1.深い現実認識
     2.状況と向き合おうとする意思
     3.探偵(ヒーロー)の内実の普遍性 
      
     としている。どれも抽象的で分かりにくかったがそうなのか。積読が減った。


お気に入り度:★★★☆☆
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