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8月のクリスマス

8月のクリスマス 映画

8月のクリスマス

監督:ホ・ジノ
脚本:オ・スンウク ホ・ジノ
音楽:チョ・ソンウ
出演:ハン・ソッキュ(ジョン・ウォン) シム・ウナ(タリム) ジョン・ミソン(ジウォン)

 

不治の病に冒された青年の淡々とした日常が描かれただけの静かな映画。

ジョン・ウォンは父親から受け継いだ写真屋の店先で、客の注文を誠実にこなしている。人々との交わりも毎日何の変哲もなくくり返される。
写真屋のあるソウル郊外の街角は、一昔前に見たことのあるような家並みで懐かしい。木製の引き戸、額入りの写真を飾った窓、中に入ると古いソファーがありそこでお客と話したり休んだりしている。

そんな時、交通整理をしている若い女性、タリムが来て至急の写真を頼んでいく。その後タリムは店にきては他愛ない会話をして帰っていく。
寡黙なジョン・ウオンと物怖じしない現代っ子のタリム、二人の個性の違いが面白い。
ジョン・ウォンの病気が進行して入院し、長く店が閉まっている、タリムが手紙を書いて表戸の隙間から差し込んでいく。管轄が変わって遠くに行くことになったからで、ジョン・ウォンは一度退院してこの手紙を見る。
としても状況はどうなるものでもない。
二人の交流も、ほのかなラブストーリーになって雪の降った日に幕を閉じる。
最後の場面で額に入った写真が変わっているところが ジョン・ウォンの気持ちを代弁していて胸がつまる。

ハン・ソッキュは地味で自然体、人生の終わりを静かに受け入れて、流れる時間と共に生きている青年を身近に感じさせる。
生き生きとしたのシム・ウナの、職場のストレスが溜まるだろうと思わせる仕事振りが、一層ハン・ソッキュの生活の静けさを際立たせ感動的。

ハン・ソッキュの演じる青年が住む韓国の町が、日本でも少し前まではありふれた風景であったことなど懐かしい感じがする。

 

Christmas in August 1998 韓  

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