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タクシードライバー

タクシードライバー 映画

タクシードライバー

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ポール・シュレイダー
出演:ロバート・デ・ニーロ シビル・シェパード (Betsy) ピーター・ボイル (Wizard) ジョディ・フォスター (Iris) アルバート・ブルックス (Tom)

 これは30年前の作品で、もうそんなに前に作られていたのかと自分の年を振り返り、若くてハンサムなロバート・デニーロに今の彼を重ねてみた、シーンの細かい所等はほとんど忘れているので楽しめた。

「タクシードライバー」の時代背景になっている頃は、ベトナム戦争のトラウマを抱えた人も多かっただろうし、ニューヨークの街も猥雑で荒れた風景をそのまま見ることができたかもしれない。

いつかどこかで読んだ「芸術は時代を超えることが無い」という言葉が何時も蘇うが、私はなぜかしら頭の隅にひっかかっている。時代を迎える前に時代を写し、それを超える人間性というものは形は変わっても、常に変わることがなくどんな名作の中で生きているように思える。

彼には政治家への不信もあり、失恋もしてしまう。幼い街娼に対する義憤。荒れた人々の暮らしなどを身近で常に見ている。「タクシードライバー」は人々の日常生活との時間差もある、黒子のような影の商売で、日が経つにしたがってますます鬱屈した心をもてあますのがよく分かる。

夜というのはそういったものを増幅するものでしょう。彼の行き所の無い思いが爆発することも頷ける。 人の心の奥に何があるのかそお広大な領域は計り知れないものがある、彼が拳銃を手にして町を綺麗にすると信じた結果は、影の中で生きてきた自己の顕示とヒロイズム、心の開放だったかもしれない。

 ただそれが、最後に正当防衛だと認められたのか、相手が街の厄介者だったからなのか、又もとの暮らしにすんなり戻り、ちょっとしたヒーローになっていたことには驚いた。(過去の有名な作品なのでネタバレしてます) 前に見た時は抵抗なく受け入れたのでしょうが、年をとって皮肉屋になったのかもしれない。

13歳だったというジョディ・フォスターはキュートで可愛かったし、カーヴェイ・カイテルは若い頃からあんな癖のある枯れたような雰囲気があったのかと思ってみた。

Taxi Driver  1976年 アメリカ

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