読書幸福な朝食 乃南アサ美しさに恵まれた女の話。平凡に育てばこんな壊れ方をしなかっただろう。平成8年に文庫になっているが、その年に直木賞を受賞しているので、その関係でデビュー作が文庫になったのだろう。 その後の乃南さんの作品はどれも余り外れがなく面白い。...2019.03.17読書
読書天使に見捨てられた夜 桐野夏生村野ミロのシリーズ、二作目。「ミロ」はいいが彼女の事件としては話が物足りない。こういう世界は読みなれたからか。背景は同じミロが住む新宿のマンション、一作目で仲良しだった隣の住人で、夜に働いていた出稼ぎのフィリピーナたちは帰国してい...2019.03.17読書
読書天使のナイフ 薬丸岳本棚から見つけた、今夏の宝石かも。読みやすかった。一気に読んで少年たちや幼い子供たちは今幸せな時代なのだろうかと周りを見回したい思いがした。51回の乱歩賞受賞作。妻を殺した犯人がすぐに捕まった。中学1年の13歳の少年が3人。突然、幼...2019.03.17読書
読書夏草の記憶 トマス・H.クック熱く濃密な夏、息苦しい草いきれの中で、純な少女が死んだ。高校時代の初恋の思い出である。医師になって同じ町に住み続けるベン(優等生というだけで、内向的な少年であった主人公)と美しい転校生の少女との思い出話、という一般的な組...2019.03.17読書
読書外套・鼻 ゴーゴリ運命に辱められた不幸な人々への憐憫の情溢れる「外套」 幻想的な「鼻」 という表紙の言葉に惹かれて読んだ。名作。まず、ロシア文学というもの。私の知っているロシアを代表する作家は、「読んだ」というのも今となってはなんだ。なまじあれこ...2019.03.17読書