読書さがしもの 角田光代読み終わって、言葉を越えた共感を持つことが出来たときが、読書の楽しみと言うのだろう。 昨日読みかけた本に、文章について書いてあった。単語というレンガを積み上げたかたち、それが文章である。確かに日本語の文章はそういう構成で出来ている...2019.03.17読書
読書さぶ 山本周五郎山本周五郎を読んだ。小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。双子縞の着物に、小倉の細い角帯、色の褪せた黒の前掛けをしめ、頭から濡れていた。雨と涙でぐしょぐしょになった顔を、ときどき手の甲でこす...2019.03.17読書
読書さようなら、オレンジ 岩城けいオーストラリア。どこに住んでも生まれた風土を心の奥底に秘めていることを、故郷を離れてより強く意識する二人の女性と、それを取り巻く人々の暮らしを書く。一人は祖国の戦火を避けて二人の息子とともに逃れてきた黒人女性「サリマ」 夫の研究...2019.03.17読書
読書さよならドビュッシー 中山七里このミス大賞の本、オススメで知って読んだ。 音楽に絡めたミステリだが、事故にあった高校生の遥が怪我に負けず(それも火傷から)立ち上がっていく物語だった。火災で亡くなった祖父の莫大な遺産を受け継ぐことにはなったが、自分も重度の火傷で...2019.03.17読書
読書さよなら渓谷 吉田修一映画の衝撃で、つい原作に手が伸びた。暑い夏の空気の中で傷ついた女と傷つけた男の暮らしが重かった。読むよりずっと先に映画を見ていた。 映画を見たらあまり原作は読まないのだが、この映画には主演の二人の、お互いを癒すように見えて、過去か...2019.03.17読書