読書雷の季節の終わりに 恒川光太郎古代ともいえる遠い時代から「穏」という街は存在していた。商人などが時の隙間(高い塀で囲われているが)からたどり着いて、その人々の子孫が、長い歴史の中で、育っていることもあった。 以前から常川さんの「夜市」の不思議で幻想的な世界を...2019.03.17読書
読書音もなく少女は ボストンテラン子供を産んで育てることがむつかしい時代になってきている。母性が本能とは別な道を歩き始めたのだろうか。ペットや家族愛のドラマを見て、やくざが泣いているシーンは喜劇でしかなくなったのだろうか。ブルックリンの極貧家庭に生まれた、耳...2019.03.17読書
読書鍵 乃南アサミステリの部分もあるが、少し砕けた家庭小説で、両親をなくして残った三人のきょうだいの繋がりがメインになっている。長男俊太郎は25歳、大手商社を三年でやめ、今は持ち家の管理人生活。耳の不自由な妹が生まれてから、母の愛情は全て妹に移っ...2019.03.17読書
読書鍵のかかった部屋 ポール・オースター「突然の音楽」に続いて読んだが、これは初期の三部作の中の一冊で、発行順にいけば「ガラスの街」「幽霊たち」「鍵のかかった部屋」となるようだ。 順不同でも十分読み応えがあった。彼の作品は自分にあっているようで、抵抗無く世界の...2019.03.17読書
読書鍵のない夢を見る 辻村深月人気作という評判が先になっているものもあるが、若さを感じさせながらも、いい作品を書く作家だと改めて思った。 「仁志野町の泥棒」 中学生のころ、友人の母親は泥棒だった、小さな被害にあった人たちも多かったが、まわりはそんなに騒ぎもしな...2019.03.17読書