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旅日記 of 奈良 (十津川村)

谷瀬の吊橋 旅日記
十津川村(6/15)

日本最大の面積の村である十津川村。
その96%は山林。
深い山合いを流れる木津川には、両側の村と村とを結ぶ吊橋がたくさん架かっている。
秘境感たっぷり。
雨量の多い紀伊半島の中央にあり、水に恵まれている土地なのであちこちに冷たい湧き水や滝、水量が豊富で美しい川やダムがあり爽やかな旅に恵まれた。
温泉も多く、谷に沿って作られた露天風呂からの景観はすばらしく、まだ風も涼しく気持ちが良かった。

風景と道のり

風景道案内

↓写真をクリックするとそれぞれの詳細ページが開きます↓

西名阪自動車道「柏原」→R165→R24→R168で五條市へ入る。
十津川村まではこの168号線を走る。

川に沿ってトンネルをくぐりながら曲がりくねった山道を行くと右手前に大きな猿谷ダムが見えてくる。
水はクリームがかったエメラルドグリーンで透明度は高くないが、近くで見るとやはり周りの風景を映して大きく広がっている。

山間の道が続くが、左は山、右は深い川を見下ろしながら進んでいく。
山裾には可憐な野の花が咲き、真っ白な「ホタルブクロ」が群生しているのにも出会うことが出来る。

頻繁に「落石注意」の看板がある。大きな石が転がっていたりもした。
山側には湧水が流れていて、涼しげであった。気持ちがいいので時々車を脇に止めて周りの景色や植物を見ながら走る。

ところどころ工事の看板があり、道はきれいに舗装されてきているので曲がりくねっていても走り易い。

そのうちに「谷瀬の吊橋」に着いた。遠くからも見えて始めて、そこからでも吊橋の長さが分かる。

水量が多いところを選んで汲みやすく整備したという4つの湧水の中の一つ、「三里山の水」。
沸かして飲まないといけないという注意を見落として飲んでしまった。
そういえば前にいた人も後から来た人も飲んでいた。

広く大きな風屋ダムから東へ「滝川」に沿っていくと「日本の滝百選」にに選ばれている落差32mの「笹の滝」があり、その綺麗な水は県内31か所ある「やまとの水」に指定されているという。

でも今回は時間が無くなったので、残念ながらそのままR168を進む。

7~8km程進むと「湯泉地温泉」がある。そこの550年の歴史を誇るという温泉に入ってみようと張り切って行くと、行き過ぎてしまって、Uターンをして探しながら行くと、大きな道路から右に入ってすぐだったことがわかった。

 

「泉湯」で一風呂浴び、いい気持ちになって進むと、すぐに「道の駅『十津川郷』」があった。
手作りソバを食べようと、そこで一旦休憩。
手打ちをする時間を根気良く待っていたら、ワサビの葉っぱにのったソバ登場。

土地の沢でとれたワサビがおいしかった。食後の蕎麦湯もおいしかった。
席の横の窓からは山が間近に見え、窓の下には透き通った川が流れていた。
川原で遊んでいた家族は川の流れにのって子供が遊んでいた。
連れていた子犬も気持ちよさそうに駆け回っていた。
炊事場からはソバを打つ音が聞こえていた。
1Fではお土産が売っている。駐車場は満員だった。

案内によると、その先の「十津川温泉 ホテル昴」の色々な温泉も楽しそうだったが、山の花や風景に気をとられ時間が足りなくなって仕方なく、帰路のR425へ入った。
また川に沿って今度は細く曲がった道を進む。
この道はあまり舗装されていないので、狭く、車の行き違いが難しい場所もでてきた。途中滝が多く、「滝見台」というものがつくられていて、「不動滝」「大泰の滝」を見ることができたが、見所がなければあまり運転は楽しくないと思う。

何気なく景色を見ていても、吊橋はたくさん見かける。
「不動の滝」と「大泰の滝」の途中にすぐ傍に架かっていたので渡ってみようかと思ったが、風が強く大揺れでいささか恐ろしく、家族に止められる。
横の看板にも3人以上で渡らないでと書いてあった。
足場の板に少し不安がある吊橋だった。

途中、「紀伊半島森林植物公園」があった。
案内板によると森の植物や花がたくさん植えてあるらしい。が、季節が少し遅かったので、黄色いアヤメとウツギ、コアジサイが少し咲き残っていた。

この頃になるともう落石注意の看板は見慣れてきたが、通り過ぎるときに開けてる窓からカラカラと岩が落ちてきている音が聞こえたり、遠目で石が今どんどん落ちているのが見えてたりすると、この道へ来たのが雨の前後でなくて良かったとつくづく思って、スリルを楽しめた。

この日の天気予報では午後から曇りでところによっては雨だったので、午後から覚悟していたのだが この日はついていた。
結局頂上についたころ雲が下りてきてほんの数滴がフロントガラスに落ちてきた位だった。幸い車にも道にも大きな落石はなかった。

1台しか通れない白谷トンネルは、中程に2箇所行き違いの為のスペースが設けられている照明のないトンネルで、そのトンネルを抜けるとちょうどそのあたりが頂上のようで、カーブに広い駐車スペースがあったのでそこで一休み。

遠く紀伊山脈が重なって、墨絵の様なグラデーションを見せて霞んでいた。
深い山の連なった大きな風景に感動した。

車のエンジンを切って外へ出ると通る車やバイクもなく、ビックリするほど静かだった。
そこから下を見ると目の前が丁度谷になっていて、そこに下りてきた雲がかかっていて幻想的だった。
静かさに耳が慣れてくると、その谷から川の音が小さく聞こえてきた。

その後は難なくカーブの続く山を下り、また少しなだらかな川に沿って走ると、突然人家がでてきて下北山村に入った。
そのまま進むと公園に出た。
明神池の手前の森は大きな太い松がたくさん生えていてとても不思議な空間になっていた。

そこからR24に乗り、軽い渋滞にあいながらも順調に西名阪「柏原」から高速に乗って1時間程で帰ることができた。

降水量は勿論多い十津川村で、これだけ天気がいい日に来ることができたのは、振り返ってみてうれしかった。

日帰り旅行の割りに結構楽しめたんじゃないかと思った。

まだまだ山は深く温泉にも恵まれ、周りには熊野、瀞峡など見所は残っている。大雑把に走っただけだが、たっぷりと山の空気を吸って帰ってきた。

特産品のめはり寿司はちと辛かったが、素朴な高菜漬けの味がした。

 

猿谷ダム
猿谷ダム

 

 

 

 

谷瀬の吊橋
谷瀬の吊橋

 

 

 

 

三里山の水
三里山の水(湧水)

 

 

 

 

 

泉湯
湯泉地温泉の「泉湯」

 

 

 

 

 

不動の滝
不動滝

 

 

 

 

途中の吊橋
途中の吊橋

 

 

 

 

大泰の滝
大泰の滝

 

 

 

 

頂上
頂上で一休み

 

 

 

 

十津川村周辺で出会った山野草

旅行中、車の中から道端や山の中に目を凝らして見つけた山野草です。